『術師』の存在を忌み嫌い、殲滅させようとする幕府。
そんな幕府には『影の役人』と呼ばれる男たちが居た。
人斬りの天才と呼ばれる桐生、そして彼と共に術師の討伐を行う寿。
二人は上司と部下の関係だが、幼馴染でもある。
冷静沈着で、己にも他人にも厳しい桐生は、
いい加減で口が上手く、締まりの無い寿に手を焼いていた。
そんなある日、二人は街を偵察している途中で一人の少女に出会う。
少女が術師達が住む里『古薫(こくん)』で暮らしていると知るや否や、
二人は少女を、悪行を働く術師の一味と判断し、問答無用で幕府へと連行するが――。